こんにちは、macaronです。
今年も早いものでもう4月。あと8ヶ月で投資信託や株を買うときに使われるNISA制度が変更となります。
実は以前貯蓄についての記事を書いたときに、新NISAについて調べていたら最新版が私の記憶と違いすぎていることに気づきました。
私が銀行に勤めていた頃の情報とかなり変わっていましたので、改めて新NISAについて学び直して共有できたらと思います。
個人的に物申したい変更点もあるので、遠慮なく書いていきます。
この記事はこんな人にオススメ!
・NISAを使って投資を始めようかなと思っている人
・新NISA制度がどんなものか知りたい人
そもそもNISA制度ってなに?
NISA(Nippon Individual Savings Account)とは2014年からスタートした、投資における税制優遇制度のことです。
簡単にいうと「利益が発生しても課税されない口座」です。
通常、商売で利益を得たり、投資で儲けたりするとそのプラスの部分には税金がかかってきます。
皆さんが持っている銀行の預金通帳にも、半年に1回利息が入ってきていると思いますが、この利息ももちろん課税されています。
(税引き後の金額が入ってくるので、納めているという感覚はあまりないかもしれませんが……。)
しかし、このNISA口座の枠内で保有している投資信託や株式については、たとえいくら利益が出たとしても、税金が引かれることなく、プラスの金額をそのまま受け取れるのです。
NISA口座は一人一口座のみ開設できるようになっており、複数の金融機関で投資をする場合にはどの金融機関で開設するかを決めるようになります。
ちなみに、現在取り扱われているNISAの種類「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類です。
一般NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
年間投資枠 | 120万円 | 40万円 | 80万円 |
非課税期間 | 5年間 | 20年間 | 5年間(18歳までの非課税措置あり) |
制度併用 | 不可 | 不可 | ー |
対象商品 | 上場株式 ETF 公募株式投資信託 RIET 等 | 金融庁に届出された対象商品のみ | 一般NISAと同じ |
この制度が2024年1月から大きく変わることになります。
2024年からのNISA制度は大きく変わる
一般NISAとつみたてNISAが一本化
現在のNISA制度では、一般NISAとつみたてNISAが分かれており、投資家はどちらか一つを選択しなければなりませんでした。
「購入できる商品はたくさんあるが、購入手数料や運用中の手数料が高めのものが多い」一般NSA。
「購入手数料や運用中の手数料はほぼかからないが、対象となる商品が少ない」つみたてNISA。
メリットデメリットを考慮し、どちらを開設するか決めるようになっていました。
しかし2024年からはこの2つのNISAが1本化されるため、投資できる銘柄の選択肢を増やすことができます。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
年間投資額 | 120万円 | 240万円 |
非課税期間 | 無期限 | 無期限 |
非課税保有限度額 | 2つ合わせて1,800万円 | (成長投資枠のみでは1,200万円まで) |
対象年齢 | 18歳以上 | 18歳以上 |
対象商品 | 現行つみたてNISAと同じ | 上場株式・投資信託等 |
併用 | 可 | 可 |
表のように、成長投資枠(現一般NISA)とつみたて投資枠(現つみたてNISA)が併用できるようになります。
つみたて投資枠で堅実に資産を増やしていき、成長投資枠で少しリスク高めの商品を購入し利益を狙う、といったことが可能になりますね。
ジュニアNISAは廃止
今回の新NISAへの変更にあたって、ジュニアNISAは廃止されます。
現在持っている銘柄は、2024年以降も購入時から5年間は非課税となり、非課税期間終了後も対象者が18歳になるまでは非課税勘定で据え置くことが可能です。
新NISAのは基本的に現行制度より改善されている
非課税期間が無期限に
現在のNISA制度はもともと期間限定だっため非課税期間が5年(つみたてNISAは20年)と定められていました。
例えば、2014年にNISA口座で購入した株や投資信託は2018年末で非課税期間が終了となり、その後は、
①2019年のNISA枠を使って非課税期間を更に5年延ばす
②特定口座(課税口座)に移し、運用を続ける
③売却する
の3つからどうするか、投資家がそれぞれ選択する形をとっていました。
2024年からの新NISA制度では非課税期間が無期限になるので、新NISAに移す手続きもいりませんし、うっかり手続きを忘れていて課税口座に移ってしまう不安もなくなります。
何もしなくてもずっと非課税口座のままで保有できるのは管理も楽になるのでありがたいですね。
売却後は非課税枠を再利用できる
現在の一般NISAでは年間に投資できる非課税枠は120万円までと決まっています。
例えば、50万円分の投資信託をNISA口座で購入して、同じ年に70万円に値上がりしたので売却したとします。
そうすると、その年に利用できるNISAの枠は残り50万円分(120万円ー70万円)です。
しかし、新NISAでは売却した金額分も再度利用できるようになっています。
先ほどの例でいうと、保有していた投資信託を売却すると元々の購入金額50万円の枠を再び購入に充てることが可能になります。
簿価残高方式での考え方になるので、投資分がいくら値上がりしたとしても、当初の購入金額が非課税枠の利用分となります。
最大投資枠が1,800万円(成長投資枠のみだと1,200万円まで)と決まっているので当然と言えば当然の措置ですが、この点についても現在のNISA制度からの改善点と言えますね。
現行NISAから新NISAへの移管はできない!?
新NISAに切り替わったあと、現在のNISA口座で保有している商品はどうなるのか……?
一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間非課税であるというのは変わらないみたいです。
しかし非課税期間の終了後、新NISAに移すことはできません。順次特定口座(課税口座)に移っていくようです。
現NISAと新NISAは完全に別物として扱われるため、新NISAの枠を現NISAの保有銘柄で減らしてしまうのではないか、という不安は考えなくて良いようです。
考えなくて良いのですが……、正直、私はこれが唯一の不満点です。
長く一般NISAで積立をしている人はもう来年から早速特定口座に移っていきますよね。
そして、2024年1月からは新NISAでまた1から積立がはじまるわけです。
長期保有の資産形成目的で今までコツコツ積み立ててきていたのにそれが全部なくなって「はい、最初からね!」と言われるのはきついです。
今はまだ最終決定ではないため、これから変わっていくところもあると思いますが……。
新NISAに引き継げるように変えていただけるのを期待して待っています。
まとめ
新NISAについては、開始が近づくにつれ新しい情報や改正点などがたくさんでてくると思います。
金融庁のホームページやニュースなどをチェックしながら今後の動きを見ていきましょう。
大きい変化があれば、またこのページを更新して、情報を共有できれば嬉しいです。
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